PacketiX VPN 2.0 マニュアル 第4章 PacketiX VPN Client 2.0 マニュアル 4.8 実効スループットの測定

 

< 4.7 大規模環境での管理4.9 その他の機能>

4.8 実効スループットの測定

「通信スループット測定ツール」を使用すると、任意の 2 台のコンピュータ間での通信速度を、実際に大量の通信を行うことによって正確に測定することができます。このツールによって、物理的なネットワーク上の通信速度や VPN を経由した通信速度を測定することができます。ここでは、通信スループット測定ツールの使用方法について解説します。

 

4.8.1 通信スループット測定ツールの使用方法

通信スループット測定ツールには GUI 版とコマンドライン版の 2 種類があります。GUI 版は Windows のみで使用することができます。コマンドライン版は Windows、Linux およびその他の種類の UNIX オペレーティングシステムで使用することができます。GUI 版とコマンドライン版の通信スループット測定ツールはプロトコル上の互換性があるため、相互に接続して通信スループットを測定することができます。

なお、ここでは GUI 版の通信スループット測定ツールに関する解説を行います。コマンドライン版の通信スループット測定ツールに関する詳細については、「第6章 コマンドライン管理ユーティリティマニュアル」 をお読みください。

通信スループット測定ツール (GUI 版) の起動方法

通信スループット測定ツールの GUI 版を起動するには、下記のいずれかの方法を実行してください。

  • PacketiX VPN Server がインストールされている場合
    [スタート] メニュー内の [PacketiX VPN Server] から [通信スループット測定ツール] をクリックして起動します。
  • PacketiX VPN Client がインストールされている場合
    [スタート] メニュー内の [PacketiX VPN Client] から [通信スループット測定ツール] をクリックして起動します。
    または、VPN クライアント接続マネージャの [ツール] メニューから [通信スループット測定ツール] をクリックして起動します。

通信スループット測定ツール (コマンドライン版) の起動方法

通信スループット測定ツールのコマンドライン版を起動するには、PacketiX VPN コマンドライン管理ユーティリティ (vpncmd) を起動してから、[3. VPN Tools コマンドの使用 (証明書作成や通信速度測定)] を選択します。次に、TrafficClient コマンドまたは TrafficServer コマンドを付けて起動します。

 

4.8.2 通信スループット測定ツールの設定

通信スループット測定ツールは、測定サーバーと測定クライアントの 2 種類のモードのいずれかで動作します。2 台のコンピュータ間で通信スループットを測定するためには、片方のコンピュータを測定サーバー、もう片方のコンピュータを測定クライアントとして実行する必要があります。

[通信スループット測定ツール] 画面で [測定サーバー] または [測定クライアント] のいずれかを選択してから、下記で指示されているような必要項目を入力して [実行] ボタンをクリックしてください。

クリックするとこの画像を拡大して表示できます。

図4-8-1 通信スループット測定ツール画面

測定サーバーモード

測定サーバーモードで通信スループット測定ツールを動作させる場合は、そのコンピュータの指定された TCP/IP ポートが開かれ、測定クライアントからの接続を待機します。一度測定サーバーモードが開始された場合は、ユーザーが明示的に停止するまで測定サーバーとしての起動は動作を続けます。測定サーバーモードでは、使用するポート番号 (デフォルトでは 9821 番ポート) のみが必要な入力項目です。

測定クライアントモード

測定クライアントモードは、測定サーバーに対して接続し、最大限の通信パケットを送受信することによって、2 台の間のネットワークのスループットを測定しその結果をユーザーに対して表示するモードです。測定クライアントモードでは、下記の項目を入力します。

  • 接続先の測定サーバーのホスト名または IP アドレスと TCP/IP ポート番号
    接続先の「測定サーバーモード」で動作しているコンピュータのホスト名または IP アドレスおよび TCP/IP ポート番号を指定します。
  • データ通信の方向
    「ダウンロード」、「アップロード」または「双方向」を指定します。この場合の「ダウンロード」と「アップロード」はそれぞれ測定クライアント側から見たデータの流れる方向を示します。
  • 並列的に接続する TCP/IP コネクション本数
    通信スループットを測定するために並列的に接続する TCP/IP コネクションの合計本数を指定します。最大 32 本まで指定できます。なお、「データ通信の方向」を「双方向」に指定している場合は、TCP/IP コネクション本数には偶数値を指定する必要があります。
  • データ伝送時間 (計測時間)
    実際に通信を行いスループットを測定するための時間です。通信スループットは、伝送することができたデータサイズをデータ伝送時間で割って算出します。
  • Ethernet と仮定してレイヤ 2 でのスループットを算出するかどうかの設定
    この設定が有効な場合は、測定用通信が流れるネットワークのメディアの種類が Ethernet であると仮定して、その Ethernet 上を物理的に流れたパケットのバイト数やスループットを表示します。
  • 中継機器能力測定モード
    この設定が有効な場合は、計測した結果のスループットを 2 倍にして表示します。このオプションは、途中にネットワーク装置などがあり、そのネットワーク装置が入出力した合計のスループット能力を測定する場合に使用します。

測定結果の表示

通信スループット測定ツールによる測定結果は、下記のような画面で表示されます。

クリックするとこの画像を拡大して表示できます。

図4-8-2 通信スループット測定ツールの結果画面

 

4.8.3 通信スループット測定上の注意

通信スループット測定ツールを使用する際は、次のような注意事項に留意してください。

  • 通信スループット測定ツールは、実際に稼動している物理的なネットワークまたは VPN 上に通信パケットを流すことによって、その回線の最大速度を測定します。測定中にそのネットワーク上で別の通信が行われている場合は、その通信による影響を受けるため、通信スループット測定ツールの結果が実際の回線能力よりも低く表示される場合があります。
  • 企業ネットワークなどの組織で使用されているネットワーク上で通信スループット測定ツールを使用する場合は、事前にネットワーク管理者の許可を得てください。このツールは大量の通信を行うことができるツールであるため、そのネットワークの通常の通信業務に影響を与える恐れがあります。
  • 本ツールを使用した結果表示されるスループットの値が低すぎる場合は、並列的に接続する TCP/IP コネクション本数を増やして再度実行してみてください。
  • 本ツールがダウンロード方向のスループットを測定する場合は、クライアント側が実際にサーバーから受信したデータのサイズを計測結果として表示します。アップロード方向のスループットを測定する場合は、サーバー側が実際にクライアントから受信したデータのサイズをクライアントが報告を受け、そのデータサイズを計測結果として表示します。また、これらの通信プロトコルには TCP/IP が使用されます。本ツールを実行した結果は実際のネットワークのキャパシティよりも若干低くなる可能性はありますが、高くなる可能性は理論上存在しません。

 

 

< 4.7 大規模環境での管理4.9 その他の機能>

PacketiX VPN 2.0 Manual Version 2.10.5070.01
Copyright © 2004-2005 SoftEther Corporation. All Rights Reserved.
 www.softether.com | サポート情報 | 使用条件