9.1 導入前の確認事項
ここでは、PacketiX VPN Bridge 2.0 をインストールする前に確認しておくべき項目について解説します。
9.1.1 動作環境の確認
PacketiX VPN Bridge
をコンピュータにインストールする場合は、事前にそのコンピュータのハードウェアおよび使用するオペレーティングシステムが PacketiX VPN
Bridge 2.0 に対応しているかどうかを確認する必要があります。
PacketiX VPN Bridge は Windows、Linux、FreeBSD、Solaris および Mac OS X
に対応していますが、正式にサポートされているオペレーティングシステムは Windows 2000 以降と特定のディストリビューションの
Linux のみです。その他のオペレーティングシステムに PacketiX VPN Bridge をインストールすることは可能ですが、自己責任となりますのでご注意ください。PacketiX VPN
Bridge の動作環境については、「12.3 PacketiX VPN Bridge 2.0 仕様」 をお読みください。
なお、PacketiX VPN Bridge をインストールする前には、必ずインストール先のコンピュータのデータのバックアップ
(Windows の場合はシステムレジストリを含む) を作成してください。
9.1.2 ハードディスク容量
VPN Bridge は動作中に 「3.10 ロギングサービス」
で解説されているような大量の動作ログファイルをハードディスクに対して書き出します。また、VPN Bridge は動作中にハードディスクの空き容量が一定以下になると、ディスクに書き出したログファイルを古いものから順番に削除していきます。
VPN Bridge が書き出すログデータのサイズは VPN Bridge の稼働状況や日常的に接続するユーザーの数、および仮想 HUB
の管理者が設定したパケットログの保存項目の選択によって大きく異なりますが、一般的なリモートアクセス VPN や拠点間接続 VPN 用途に VPN
Bridge を用いる場合は目安として 30Gbytes 〜 100Gbytes 程度のハードディスク空き容量を用意しておくのが良いでしょう。
9.1.3 CPU 処理速度
VPN Bridge の処理速度は CPU の速度に依存します。したがって、VPN ブリッジコンピュータとして使用したいハードウェアの
CPU 速度が十分高速であるかどうかを確認し、もし低速である場合はシステムをアップグレードすることを推奨します。
CPU 速度の目安としては、100Mbps
レベルの通信速度を出すことができる物理的な回線によってネットワークに接続されている場合は、できれば 2.0 GHZ 程度以上の速度の CPU
を用意されることをお勧めします。CPU の速度が低速であると、遅延時間が長くなったりスループットが低下したりしてしまいます。
9.1.4 競合する他のソフトウェア
VPN Bridge
をコンピュータにインストールして使用するサーバーコンピュータに他社製のパーソナルファイアウォールソフトウェアやアンチウイルスソフトウェアがインストールされている場合は、それらのソフトウェアとの競合が原因で
VPN Bridge の動作速度が低下したり、VPN ブリッジとしての動作が妨害されたりするようなことがないように十分ご注意ください。
もしこれらのソフトウェアが原因で VPN
機能が正しく動作していないような兆候がある場合は、これらのソフトウェアを一時的に無効にしてみて再試行してみてください。
また、VPN Bridge は VPN Server と競合します。VPN Bridge をインストールするコンピュータに同時に VPN
Server をインストールする必要は全くありませんのでご注意ください。
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