7.1 導入前の確認事項
ここでは、PacketiX VPN Server 2.0 をインストールする前に確認しておくべき項目について解説します。
7.1.1 動作環境の確認
PacketiX VPN Server
をコンピュータにインストールする場合は、事前にそのコンピュータのハードウェアおよび使用するオペレーティングシステムが PacketiX VPN
Server 2.0 に対応しているかどうかを確認する必要があります。
PacketiX VPN Server は Windows、Linux、FreeBSD、Solaris および Mac OS X
に対応していますが、正式にサポートされているオペレーティングシステムは Windows 2000 以降と特定のディストリビューションの
Linux のみです。その他のオペレーティングシステムに PacketiX VPN Server
をインストールすることは可能ですが、自己責任となりますのでご注意ください。PacketiX VPN Server
の動作環境については、「12.1 PacketiX VPN Server 2.0 仕様」 をお読みください。
なお、PacketiX VPN Server をインストールする前には、必ずインストール先のコンピュータのデータのバックアップ
(Windows の場合はシステムレジストリを含む) を作成してください。
7.1.2 ハードディスク容量
VPN Server は動作中に 「3.10 ロギングサービス」
で解説されているような大量の動作ログファイルをハードディスクに対して書き出します。また、VPN Server
は動作中にハードディスクの空き容量が一定以下になると、ディスクに書き出したログファイルを古いものから順番に削除していきます。
VPN Server が書き出すログデータのサイズは VPN Server の稼働状況や日常的に接続するユーザーの数、および仮想 HUB
の管理者が設定したパケットログの保存項目の選択によって大きく異なりますが、一般的なリモートアクセス VPN や拠点間接続 VPN 用途に VPN
Server を用いる場合は目安として 30Gbytes 〜 100Gbytes 程度のハードディスク空き容量を用意しておくのが良いでしょう。
7.1.3 CPU 処理速度
VPN Server の処理速度は CPU の速度に依存します。したがって、VPN サーバーコンピュータとして使用したいハードウェアの
CPU 速度が十分高速であるかどうかを確認し、もし低速である場合はシステムをアップグレードすることを推奨します。
CPU 速度の目安としては、100Mbps
レベルの通信速度を出すことができる物理的な回線によってネットワークに接続されている場合は、できれば 2.0 GHZ 程度以上の速度の CPU
を用意されることをお勧めします。CPU の速度が低速であると、遅延時間が長くなったりスループットが低下したりしてしまいます。
7.1.4 競合する他のソフトウェア
VPN Server
をコンピュータにインストールして使用するサーバーコンピュータに他社製のパーソナルファイアウォールソフトウェアやアンチウイルスソフトウェアがインストールされている場合は、それらのソフトウェアとの競合が原因で
VPN Server の動作速度が低下したり、サーバーとしての動作が妨害されたりするようなことがないように十分ご注意ください。
もしこれらのソフトウェアが原因で VPN
機能が正しく動作していないような兆候がある場合は、これらのソフトウェアを一時的に無効にしてみて再試行してみてください。
また、VPN Server は VPN Bridge と競合します。VPN Server をインストールするコンピュータに同時に VPN
Bridge をインストールする必要は全くありませんのでご注意ください。
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