2.6 VPN コマンドライン管理ユーティリティ (vpncmd)
PacketiX VPN コマンドライン管理ユーティリティ (vpncmd) は、PacketiX VPN Server、PacketiX
VPN Client および PacketiX VPN Bridge の 3 種類のソフトウェアにローカルまたはリモートで接続し、通常 GUI
で行う設定や操作などの制御をコマンドラインまたは入力ファイルからの入力によって行うことができる優れたコマンドラインユーティリティです。
2.6.1 vpncmd とは
VPN コマンドライン管理ユーティリティ (vpncmd) について
PacketiX VPN コマンドライン管理ユーティリティ (vpncmd) は、「2.4 VPN サーバー管理マネージャ」 および 「2.5 VPN クライアント接続マネージャ」 で解説した
PacketiX VPN サーバー管理ユーティリティおよび PacketiX VPN クライアント接続マネージャの 2 種類の Windows
用制御ツールをコマンドラインインターフェイス (CUI) 化したソフトウェアです。
vpncmd は PacketiX VPN Server 2.0 をサポートしているオペレーティングシステム上であれば動作します
(Linux / FreeBSD / Solaris / Mac OS X で使用できます)。したがって、PacketiX VPN Server
などをインストールしたコンピュータの SSH コンソール上でそのまま vpncmd を呼び出して localhost
に接続することにより、PacketiX VPN Server の管理を行うことができます。
外部のプログラムからの vpncmd の呼び出し
また、vpncmd プログラムを起動する際にコマンドライン引数として入力ファイル (/IN)
を指定することにより、複数のコマンドを書いたコマンド行を入力し、それらを自動的に実行することが可能です。さらに、実行結果を出力ファイル
(/OUT) に書き出すことができます。これらの機能により、外部のプログラムから vpncmd を呼び出して VPN Server / VPN
Client / VPN Bridge を自動制御することも簡単に行えます。
大量のユーザー登録などの繰り返し処理での vpncmd の使用
vpncmd プログラムを活用すると、例えば大量のユーザー (数千人〜数万人) を一度に PacketiX VPN Server の仮想
HUB に登録するという、GUI を使用すると非常に時間のかかる処理を一瞬で完了させることができます。
vpncmd と GUI ツールの使い分け
ただし、vpncmd
プログラムのコマンドラインインターフェイスには大量のコマンドが搭載されており、これらのコマンドすべてを使いこなすためには 「第6章 コマンドライン管理ユーティリティマニュアル」
またはコマンドヘルプを熟読する必要があります。PacketiX VPN サーバー管理マネージャや PacketiX VPN
クライアント接続マネージャは PacketiX VPN の初心者でもすべての機能を簡単に使いこなすことができますが、vpncmd
プログラムを使いこなすには時間がかかります。
したがって、日常的な操作や管理および設定についてはPacketiX VPN サーバー管理マネージャや PacketiX VPN
クライアント接続マネージャをできる限り使用し、大量のユーザーを登録したり別のプログラムから自動的に制御を行ったりするために vpncmd
プログラムを使用するのが最適です。
vpncmd の具体的な使用方法
vpncmd プログラムにおけるコマンドの具体的な使用方法については、「第6章 コマンドライン管理ユーティリティマニュアル」 を参照してください。

図2-6-1 VPN コマンドライン管理ユーティリティ (vpncmd) |
2.6.2 コマンドヘルプの表示
vpncmd プログラムのコマンドラインコンソールにおいて、使用方法がわからないコマンドがある場合は、そのコマンド名の後ろに --help
または /help と付けることによってコマンドヘルプが表示されます。
また、コマンド名を忘れてしまった場合は、help と入力するとすべてのコマンド名が表示されます。
vpncmd のコマンド名は、原則として操作対象のオブジェクトの種類の名前が先頭に付きます。たとえば、新しいユーザーを作成するコマンドは
UserCreate コマンドです。このような場合、User? と入力することで "User" で始まるコマンド一覧すべてが表示されます。
vpncmd プログラムのコマンドラインコンソールにおけるコマンドの入力方法や入力規則および自動補完機能について、詳細は 「第6章 コマンドライン管理ユーティリティマニュアル」
をお読みください。
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